電源効率
入力の電圧・電流と出力の電圧・電流から電源の効率を計算します。
A
V
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V
効率
—%
計算履歴
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計算式
効率: η = (Vout × Iout) / (Vin × Iin) × 100 [%]
損失電力: Ploss = Pin − Pout [W]
損失電力: Ploss = Pin − Pout [W]
設計のポイント
電源回路の効率は、入力電力と出力電力の比です。効率が低いほど損失(熱)が多く、放熱対策が必要になります。
効率の目安:
• 高効率DC-DCコンバータ:85〜95%
• リニアレギュレータ (LDO):理論上の最大効率 = Vout/Vin
• 例:5V→3.3V LDO の最大効率は 66%
発熱量 = 入力電力 − 出力電力 で求まり、これが放熱設計の基準となります。
こんなときに使います
DC/DC コンバータやリニアレギュレータの実測評価で使います。入出力の電圧と電流を測って効率を出し、データシートの効率カーブと実機がどれだけ違うかを確認する場面が中心です。
効率から損失を出す
効率 η = Pout / Pin です。損失は Pin − Pout で、これがそのまま熱になります。
効率の数字より損失の絶対値のほうが設計では重要です。効率 90% でも、出力が 50W なら損失は 5.6W あります。この熱をどこに逃がすかが実際の課題になります。逆に出力 1W なら効率 80% でも損失は 0.25W で、放熱を気にする必要はほとんどありません。
方式ごとの効率の目安
| 方式 | 効率 | 特徴 |
|---|---|---|
| リニアレギュレータ | Vout/Vin | 原理的に入出力の電圧比で決まる。5V→3.3V で 66% |
| 非同期整流 Buck | 80 〜 90 % | ダイオードの順方向電圧が損失。低出力電圧で不利 |
| 同期整流 Buck | 90 〜 96 % | 現在の主流。軽負荷でも効率を保てる制御が多い |
| Boost | 85 〜 93 % | 入力電流が大きくなるため、入力側の損失が効く |
| 絶縁型フライバック | 75 〜 88 % | トランスの損失とスナバの損失が乗る |
リニアレギュレータの効率は Vout/Vin で決まってしまう点が重要です。12V から 3.3V を作ると効率は 27.5% で、残りの 72.5% がすべて熱になります。入出力の差が大きいときは、素直にスイッチング電源を使ってください。
効率が落ちる場所
- 軽負荷。制御回路自体の消費電流(静止電流)が相対的に効いてきます。待機時の効率が重要な機器では、軽負荷時にスイッチングを間引く制御(PFM / バーストモード)を持つ IC を選んでください。
- 入出力の電圧差が大きいとき。Buck では Duty が極端に小さくなり、スイッチング損失の比率が上がります。24V から 1.2V のような大きな降圧では、2 段にするほうが効率が良くなることがあります。
- スイッチング周波数が高いとき。周波数を上げるとインダクタとコンデンサを小さくできますが、スイッチング損失とゲート駆動損失は周波数に比例して増えます。
- 温度が高いとき。MOSFET の Rds(on) は温度とともに増えます。125°C では常温の 1.5〜1.8 倍になる品種が一般的で、導通損失もその分増えます。
測るときの注意
- 電圧はコンバータの端子で測る。配線やプローブの抵抗による電圧降下を含めると、効率が実際より悪く出ます。4 端子で測るのが理想です。
- 入力電流にはリップルが乗っている。平均値で測れるテスタを使ってください。ピーク値やRMS値で読むと効率が悪く出ます。
- 熱平衡してから測る。投入直後と 10 分後では、部品の温度が変わって効率が数%違います。
よくある質問
リニアレギュレータの効率を上げる方法はありますか?
原理的に Vout/Vin で決まるので、入出力の電圧差を小さくする以外にありません。ドロップアウト電圧の小さい LDO を使って入力電圧を下げるか、前段にスイッチング電源を置いて電圧差を詰めます。ノイズが問題でリニアを使っているなら、スイッチング+LDO の 2 段構成が定番です。
損失から温度上昇はどう見積もりますか?
損失[W] × 熱抵抗[°C/W] が温度上昇です。パッケージの熱抵抗はデータシートに θJA(周囲空気まで)と θJC(ケースまで)が載っています。ただし θJA は規定の基板条件での値なので、実際の基板の銅箔面積で大きく変わります。放熱パッドを何 mm² の銅箔に落とすかが効きます。
効率が 100% を超えて計算されました。
測定の問題です。入力電流の測定にリップルが乗っている、電圧の測定点がずれている、負荷側にほかの電源から回り込みがある、といった原因が考えられます。入力側の電流測定を平均値で行い、電圧をコンバータの端子で測り直してください。
参考にした規格・資料
- IEC 62301 — 待機時消費電力と効率の測定。
- IEC 61204-3 — 直流電源装置の EMC と性能。
最終更新: 2026-08-29