消費電力 電流と電圧から
消費電力 電流と電圧から 電流と電圧、そしてDuty比(動作率)から消費電力を計算します。
mA
V
UNIT
消費電力
—mW
計算履歴
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計算式
消費電力: P = I[A] × V[V] × Duty
(Duty = 動作率 0〜1.0、常時動作なら1.0)
(Duty = 動作率 0〜1.0、常時動作なら1.0)
設計のポイント
電子機器の消費電力の把握は、電源容量の選定・発熱対策・バッテリー駆動時間の計算に不可欠です。PWMで間欠動作する回路では平均電力(Duty比込み)を求めることが重要です。
活用例:
• LEDのPWM調光:Duty=0.5なら消費電力は半分
• バッテリー設計:平均消費電力から動作時間を逆算
• 電源W数・放熱器の要否判断に使う
こんなときに使います
電源の容量を決めるときや、間欠動作する機器の平均消費電力を出すときに使います。Duty 比を入れられるので、「常時 3mA、送信時だけ 120mA を 5% の時間」といった動作の平均を素直に計算できます。
Duty 比の使い方
Duty 比は 0〜1.0 で、その電流が流れている時間の割合です。常時流れるなら 1.0、10% の時間だけなら 0.1 を入れます。
無線モジュールやセンサのように動作モードごとに電流が大きく違う機器では、モードごとに分けて計算し、あとで足し算するのが確実です。スリープ時の待機電流は Duty がほぼ 1.0 に近いので、値が小さくても年単位では効いてきます。
計算例:LoRa センサノードの平均電力
| モード | 電流 | Duty | 平均電流 |
|---|---|---|---|
| スリープ | 5 µA | 0.9995 | 約 5 µA |
| センサ測定 | 8 mA | 0.0003 | 約 2.4 µA |
| LoRa 送信 | 120 mA | 0.0005 | 約 60 µA |
| 合計 | — | — | 約 67 µA |
3.3V × 67µA ≈ 0.22mW。2000mAh の電池なら計算上は 3 年以上もつことになります。実際には電池の自己放電とレギュレータの静止電流が乗るので、そこも同じ表に足してください。低消費電力設計では、スリープ電流とレギュレータの静止電流が支配的になることがほとんどです。
電源容量を決めるときの注意
- 平均で電源を選ばない。電源の容量はピーク電流で決めます。平均 67µA でも、送信の瞬間には 120mA 流れます。電源がこれを供給できないと電圧が落ちてリセットします。ピークはコンデンサで賄うのが定石です(コンデンサ容量計算)。
- 効率を掛け忘れない。ここで出るのは負荷側の消費電力です。DC/DC の効率が 85% なら、入力側はこれを 0.85 で割った値になります(電源効率)。
- 電圧が複数あるなら系統ごとに計算する。3.3V 系と 5V 系と 1.8V 系を混ぜて電流だけ足しても意味がありません。系統ごとに電力を出して合計します。
- 突入電流を別に見る。起動時にはコンデンサの充電で定常の何倍もの電流が流れます。電源の保護が働かないか確認してください。
よくある質問
Duty 比に 1 より大きい値を入れるとどうなりますか?
単純に掛け算されるだけで、物理的には意味のない値になります。0〜1.0 の範囲で使ってください。パーセントで考えている場合は 100 で割った値を入れます(20% なら 0.2)。
電池の持ち時間はどう計算しますか?
電池容量[mAh] ÷ 平均電流[mA] で時間[h] が出ます。ただし電池の公称容量は決まった放電条件での値で、低温や大電流では取り出せる容量が減ります。自己放電も年 1〜3% あるので、長期間動かす機器では実力の 7 割程度で見積もるのが安全です。
AC 機器の消費電力にも使えますか?
力率が 1 に近い抵抗負荷なら概算できますが、一般には皮相電力(V×A)と有効電力(W)が違います。スイッチング電源を積んだ機器は力率が 0.5〜0.6 程度のこともあるため、電流から電力を出すには力率を掛ける必要があります。ブレーカの容量は電流で決まる点にも注意してください。
参考にした規格・資料
- IEC 62301 — 待機電力の測定方法。
最終更新: 2026-08-29